こんにちは、スタジオ真榊です。今日はソフトでなくハードのお話で、グラボを23万円のRTX4080に変えたらどれくらい速度が変わるのか?というのを各種比較実験でご報告したいと思います。
今年1月下旬にRTX3060(VRAM12GB)を5万円超(当時の市場価格)で購入し、楽しく画像生成を続けてきたのですが、今回ひょんなことから上位機種RTX4080(同16GB)を中古で譲っていただけることになり、ガタが来ていたPCをまるごと入れ替えることになったという経緯です。
ことの始まりは12月初旬。とある信頼のおけるフォロワーさんから「RTX4090環境に切り替えた関係で、3ヶ月程度しか使っていないRTX4080が浮いている。中古で売るつもりだったのですが、10万円でいかがですか」というDMをいただいたことでした。

まあそうなりますわね。
ちなみに、「価格.com」によるとRTX4080搭載グラボの市場価格は記事執筆時点で最安18万円。
譲っていただいたモデルは平均22~23万円前後で取引されていました。(その後最安値は20万割り)

▲ https://kakaku.com/item/K0001492543/pricehistory/ よりスクショ引用
というわけで、無事届いたこちらのRTX4080。

そもそも推奨電源的にいま使っているPCでは正常動作しないはずなんですが、とりあえず動作確認してみよっかな・・・と思ったら、普通にデカすぎてケースに入りませんでした。(そりゃそうだ)
メモリ増設やM.2SSDおかわりでなんとかごまかしてきたものの、友人に4万円で組んでもらった中古ゲーミングPCでしたので、CPUがそもそも限界。選択肢として、
①RTX4080にちょうどいいグラボ抜きPCをBTOメーカーに配送してもらって自分で取り付ける(4080搭載BTOの4080抜きみたいなもの)
②RTX4080をはじめからBTOメーカーに持ち込んで、ちょうどいい構成に組んでもらう
③Yahooオクなどで個人から激安グラボなしPCを購入して適当に自作する
…というのが思いつくところです。当初は③を模索していて、実際注文の直前まで行ったのですが、BTOメーカー(PCsevenさん)に持ち込みでの見積もりを出したところ10万円ほどしか変わらなかったため、アフターケアやリスク、やりとりの面倒くささなどいろいろ考えた上で持ち込みにしました。ちなみにグラボ持ち込み料金は5000円とお高く「届いたあと自分で付けりゃいいじゃん」と悩んだんですが、もうワンストップで組んでもらえて動作確認もしてもらえる魅力に負けました…。
PCsevenさんにはRTX4080搭載モデルというものが当然いろいろとありまして、それの「4080抜き」の値段を見るとこんな感じ。
まあいろいろと松竹梅なポイントはあるのですが、今後しばらく買い換えをしたくないのでCPUは第14世代のCore i7、電源は850Wか1000W、メモリは64GBで足りなければ増設、ストレージはm.2SSDで4TB・・・というのが希望ライン。特にストレージは基本モデルに3980円足すだけで2TB→4TBにグレードアップしてもらえると聞いて、喜んで注文しました。
・最終的な構成

最終的な構成はこのように、Core i7-14700KF、RTX4080、メモリDDR5 32GBx2枚、SSD4TB (m.2)、電源850W(Gold認証)、水冷クーラーで、持ち込み4080を組み入れてくれて税込約33万円の見積もり。10万円で4080を入手しているので、しめて43万円のお買い物ということになります。同等品を新品で買うと50万~55万円くらいするので、まずまずかなと。ちなみにストレージ2は「なし」となっていますが、旧PCに増設していた2TBのm.2SSDに旧PCの中身をあらかた詰め込んで載せ替えました。(PC開いてマザーボードに差すだけなので誰にでもできます)
・水冷必須?
4080を買うことをこれまで想定していなかったので、熱量について調べていなかったんですが、ハイエンド機ともなると空冷だと冷やしきれないそうで、PCsevenの構成候補では水冷クーラーの中からしか選べませんでした。4080や4090といったハイエンドモデルの電源ケーブルには新規格の12VHPWRというコネクタが使われているのですが、このコネクタ、RTX4090で発熱・融解報告が相次いでいまして・・・そのあたりも自己責任で組まず、きちんとしたお店にお願いしたいなと思ったポイントでした。
メールで相談したところ、レスポンス早く見積もりを出していただけたため、数日程度で配送の段取りが整いました。お店が近かったため、配送ではなく休日に車で受け取りに行ったんですが、なんと梱包がデカすぎてトランクにも座席にも入らないというおもしろ現象が発生。平日に休みが取れたので、1日早く受け取りたかっただけなんですが、おとなしくプロの配送にお任せすればよかったです・・・。店員さんがその場で梱包を開封して、本体とその他の空箱に分けてくださったので事なきを得ました。
AIイラストのローカル生成用途で何を重視するかといえばグラボ性能であり、とりわけそのVRAM容量なわけですが、それに次いでストレージ容量です。今は本当にSSDが安いので、メインを4TB、そこに旧PCのために買った2TBを増設して実に快適になりました。chckpointやLoRA、生成イラストでどんどん嵩張っていくので、ストレージはあればあっただけ良いですね。
StableDiffusion環境を再構築
というわけで、せっかくPCを入れ替えたのでSDwebUIを入れなおすことにしました。ちょうどv1.7.0の正式版がお目見えしたところだったので、StabilityMatrixではなくGitとPythonから入れる方式で再構築。とりあえずxformersは適用していません。

この環境で生成したら、最初は普通に生成できていたんですが、いきなりブルースクリーンが出て焦りました。なじぇ!?

まさかグラボに異変でも…?と思いましたが、NVIDIAのドライバを入れていなかったことを思い出し(PCsevenさんが入れてくれてると思い込んでた)、更新したところ安定しました。びっくりした…。
そんなわけで、とりあえず新環境で生成ができるようになりました。
いつも必ず入れる拡張機能
では拡張を入れていきましょう。最初に日本語にローカライゼーションしてから、基本的に拡張機能一覧の上から順にどんどんインストールしていきます。
ja_JP Localization
日本語化。
sd-webui-depth-lib
Controlnetに放り込む用の手などの画像を簡単に作れる。個別記事参照。
Wildcards
ワイルドカード。ポーズや背景などのランダム生成に。個別記事参照。
d-webui-animatediff
今回のお楽しみ。連続した静止画を生成して動画が作れる機能。
sd-webui-prompt_history
プロンプト履歴が表示される。ちょっと前に戻したいときに便利
!After Detailer
生成範囲が小さく崩壊しやすい顔や手を描きなおしてくれる。個別記事参照。
TiledDiffusion with Tiled VAE
VRAMの手にあまる大きなサイズの画像も小分けにして生成できる。個別記事参照。
d-webui-controlnet
言わずと知れたControlnet。個別記事参照。
OpenPose Editor
CNで使うポーズ制御機能をさらに使いやすくしてくれる。個別記事参照。
Aspect Ratio selector
生成サイズをボタンで選べる地味にうれしい機能。個別記事参照。
System Info
生成速度などを確認できる。今回の比較用。
WD 1.4 Tagger
画像を放り込むと自動でタグを検出してくれる。LoRA作成のためによく使う。
Booru tag autocompletion
Danbooruプロンプトをオート補完してくれる。
Dynamic Prompts
プロンプトのランダム変化。個別記事参照。
ほかにも忘れているものがいくつかありそうですが(Eagle用拡張とか)、とりあえずこの構成で進めてみます。
生成速度を確かめてみよう
さて、肝心の画像生成性能はどう変わったかを確かめるため、xformersなどなしのプレーン状態で比較実験を行ってみましょう。
生成設定はこちら。
checkpoint:SDHK v4(852話さん提供モデル)
VAE:kl-f8-anime2 CLIP SKIP:2
PP 1girl,solo,sitting on chair,crossed legs,red glasses,(navy school uniform,navy serafuku:1.3),ponytail,short sleeves,navy pleated skirt, shiny skin,detailed black pantyhose, detailed feet,beautiful purple eyes,black hair,white ribbon,masterpiece,extremely detailed CG,official art,high resolusion
NP (worst quality, low quality:1.4), (greyscale, monochrome:1.0), text, title, logo, signature,(extra fingers, deformed hands, polydactyl:1.5)
サンプラー DPM++ 2M Karras
sampling steps 28
Width 512 Batch count 10
Height 768 Batch size 1
CFG Scale 7
Seed 1111111
比較するために、まずRTX3060環境の旧PCで生成するとこんな感じ。Xformers適用状態で、だいたい1枚に11秒掛かる感じでしょうか。

生成所要時間67.6秒 A: 2.83 GB, R: 3.58 GB, Sys: 5.7/12 GB (47.4%)
SDwebUI version: v1.7.0 • python: 3.10.6 • torch: 2.0.1+cu118 • xformers: 0.0.20 • gradio: 3.41.2






