こんにちは、スタジオ真榊です。NovelAIv3特集の第三弾は、プロンプトの工夫による「画風とクォリティの一貫性」に関する記事をお送りします。
NovelAIで久しぶりに「みんなと同じモデルをプロンプトのみで制御する」ことになり、どうやって狙った画風にするんだっけ・・・と迷子になってしまった方も多いと思います。v3で初めてNovelAIを触った方も、生成するたびに全く違うイラストになってしまうことに戸惑ったのではないでしょうか。
▲迷子になる賢木
こちらのイラストのように、うちの看板娘のミナちゃんを生成しようと試みても、生成するたびに大きく異なる顔立ちやタッチになってしまうと、制御がやりにくくなってしまいます。
ただ、いろいろと苦心してプロンプトを工夫したところ、ある程度まで「収束」させることができるようになりました。

ただ、画風を固定しようとして有名イラストレーターさんの名前のタグを利用したりすると、炎上必至な「海賊版」感の強い画風になってしまうケースもあることに注意が必要。記事の後段では、トラブルになりそうなポイントや押さえておきたい著作権についても、併せて解説していければと思います。
設定の違いで画風はどう変わる?
さて、第一回、第二回でおおむね生成の方法はお伝えできたと思うので、まずはFANBOXオリジナルキャラクターのミナちゃんを生成してみましょう。とりあえず、見た目の特徴から簡単に組んだプロンプトは以下の通りです。
プロンプト:1girl, solo, from side,red-framed eyewear,navy serafuku, purple eyes, hair between eyes,black hair,ponytail,sidelocks,white ribbon,classroom,chair,desk, grin,smile,piece sign,v sign, detailed black pantyhose
ネガティブ:(空欄)
普通サイズの正方形(1024x1024)で、ステップ28正確度5、サンプラー「Euler_Ancestral」、smeaとDYNはいずれも「ON」です。最初はあえて、規定のクォリティタグとネガティブタグは外して4枚生成してみます。

画風はまちまちですし、クォリティタグがないこともあり、全体に低劣に感じますね。左上の一枚をチョイスし、Seed値を固定します。今度はクォリティタグをON(末尾に, best quality, amazing quality, very aesthetic, absurdresが追加される)、規定ネガティブを「強い」と「軽い」で生成してみましょう。
まず、これが最初に生成した左上の画像。

こちらはクォリティタグON、ネガティブ「軽い」、smea「オフ」です。ネガティブに「lowres, jpeg artifacts, worst quality, watermark, blurry, very displeasing」が加えられています。
(注意:NAIのデフォルト品質タグは時期によって変化することがあるのでご注意ください)

こちらはクォリティタグON、ネガティブ「軽い」までは同じで、smeaを「ON」にしたもの。構図が大きく変わり、髪の毛や服の皺、線画などの描写が繊細になっていることが分かります。一方で、やや詳細がぼやけてしまった印象もあります。

こちらが同じ設定でクォリティタグON、ネガティブ「強い」、smea「オフ」にしたもの。ネガティブプロンプトに「lowres, {bad}, text, error, missing, extra, fewer, cropped, jpeg artifacts, worst quality, bad quality, watermark, displeasing, unfinished, chromatic aberration, scan, scan artifacts」が加えられています。

右手はよく見ると指が6本ありますが、さきほどに比べると全体の形状的には整っているように見えます。
こちらはsmea「ON」。こちらも同じように構図が大きく変わり、髪の毛の描写などが繊細になっています。左手は変ですが、最低限の形は取れています。

主観やseed値によるランダム性はあろうかと思いますが、クォリティタグがないと全体に幼く、シンプルな印象のイラストになり、クォリティタグがあるとよりリアル調に近づき、smea「ON」にすると構図が変化するとともに繊細さがプラスされる・・・といった様子が見て取れますでしょうか。ネガティブの強い・軽いの差はやや分かりにくいですが、「軽い」の方では手が崩壊しがちで顔立ちもやや低劣なのに対し、「強い」は手も顔立ちもはっきりした印象が感じられます。
しかし問題は、全体に低劣なことと、画風が統一できていないことですね。NAIv1で「マスピ顔」と言われたように、誰が生成しても毎回同じ顔立ちにまとめられるのも困りますが、生成するたびにそれぞれ「違う子」に見えてしまうのも、それはそれで実用性に欠けてしまいます。
オリジナルのクォリティタグを模索するが…
さらにクォリティタグを工夫することでなんとか画風が固定できないか実験を重ねますが、結論から言って失敗してしまいます。「こうしたらどうなったか」を追ったほうが理解しやすそうなので、一応失敗の流れを書き留めておきました。
まず、規定プロンプトを両方オフにして、自分で組んだクォリティタグを入れてみました。smeaは今後全て「ON」で統一。クォリティタグはデフォルトの「best quality, amazing quality, very aesthetic, absurdres」をベースに、いろいろなものに変化させていきます。ネガティブは「軽い」で固定します。
1.{{{best quality, amazing quality, very aesthetic, absurdres,masterpiece,4k,highres, sharp focus}}}

単純に強化してみたつもりが、むしろ手や顔は低劣化しました。無闇に強調すればよいわけではない。
2.best quality, amazing quality, very aesthetic, absurdres,[[[3d,realistic]]],highres, sharp focus

背景はともかく、人物は悪くはない。弱めに入れた3dとrealisticによって、やや大人びたキャラになった。ただ、固定感は全然ない…。
3.very aesthetic,best quality,{{absurdresAnime}},anime coloring,shiny skin,highres,[[realistic]]

全体にアニメ調に整ったが、目は溶けている。クォリティタグを足すほどに細部がおかしくなっていく…
4.very aesthetic,best quality,{{absurdresAnime}},anime coloring,shiny skin,highres,[[realistic]],masterpiece, watercolor (medium)

復活のマスピ。watercolorも入れてどんな変化が出るか試した。結果、多少整った感じはするが、特にメガネ周りは低劣。絵柄を収束させたいのに、逆に拡散している感じ…
5.very aesthetic,best quality,{{absurdresAnime}},anime coloring,shiny skin,beautiful eyes,beautiful face,gradient,highres,[[realistic]],{{watercolor (medium)}},

watercolorを強め、ビューティフルフェイス・ビューティフルヘアーにしたら、最も酷い結果に。プロンプトが長大になりすぎているのだろうと考え、もう一度考え直すことに。
6.very aesthetic,best quality,absurdresAnime,anime coloring,erotic shiny skin,highres,[[realistic]],watercolor (medium)

いろいろとマイナーチェンジしても、顔そのものの低劣感が抜けない。ここに、detailedなどを盛り盛りにして各特徴要素のバージョンアップを図ってみる。
7.盛り盛りver.
1girl, solo, from side,sitting,detailed red-framed eyewear,detailed navy serafuku, gradient purple eyes, hair between eyes,silky black hair,ponytail,sidelocks,detailed white ribbon,classroom,chair,desk, grin,smile,piece sign,ultra detailed black pantyhose, very aesthetic,best quality,absurdresAnime,anime coloring,erotic shiny skin,highres,[[realistic]],watercolor (medium)

全体に底上げされるかと思いきや、全然違う感じになってしまい、手も大崩壊。アニメ塗りの感じは嫌いではないが…背景も消失してしまった。




