こんばんは、スタジオ真榊です。今回は、OpenAIの最新画像生成モデル「GPT Image1.5」と、中国ByteDanceの「Seedream4.5」の実力検証特集です。いずれも雑に言えば「OpenAI&中華版NanoBanana」とでもいうべき画像生成・編集モデルであり、今をときめくNanoBananaPro(以下、プロバナナ)と比べてどのくらいの実力があるのか、コスパはどうか、AIイラストや漫画作りにおいて役立つポイントはどこかなどを全15種のタスク別で徹底比較しました。
先に結論を出してしまいますが、私の個人的印象ではおおむねこのような感じ。詳しくは検証結果を見比べていただくとして、プロバナナとの使い分けをどのようにしていくとよいのか、詳しく掘り下げていきたいと思います。

「GPT Image1.5」デビュー

まずは「OpenAI版NanoBanana」というべきGPT Image1.5についてです。2025年12月16日にリリースされたばかりの新たな画像生成AI機能で、これまで通りChatGPTと対話しながら、望んだ画像を生成したり、編集したりしてもらうことが可能となっています。
OpenAIによるアピールポイントは「高度なプロンプト追従性」「画像の大切な部分を保ちながら正確に編集できる」「人物やキャラの一貫性を保てる」「高品質なテキストレンダリング」…といった感じで、正直このところのモデルはみんなそうなので目新しさはないのですが、「従来に比べ最大4倍の生成速度」というのはやや気になるところです。これまで通りChatGPTに生成を頼むだけでなく、サイドバーにこのような「画像」タブができていて、ここから画像生成指示を出したり、過去の生成画像を再編集したりすることができます。

実際に触ってみると、Gemini上で画像生成するよりもかなり早めに画像が出力されてくる体感はあり、実際に「4倍」かどうかはさておいてサクサクしたモデルだと感じます。
また、既に「Freepik」など外部の生成プラットフォーム上でも順次GPT Image1.5での生成が可能になっています。FreepikではPremium+プランでクレジット消費せず生成できる通常(Medium)モデルのほか、「より精細なディテールと強化された一貫性」が期待できるとされる「GPT 1.5 High」モデルも登場しています(下図)。

ちなみに、年間42780円のPremium+プランでは54万クレジットが1年ごとに新規付与され、プロバナナでは1枚生成するのに500クレジット消費します。つまり、年間1080枚でおしまい、というかなりの高額モデルとなっていますが、GPT 1.5 Highも同じ500クレジット消費です。プラットフォームにもよるでしょうが、これはかなりの負担感ですので、ChatGPTの有償プランに加入している場合はわざわざ外部プラットフォームを使わず、ChatGPT上で生成するのが基本となりそうです。
ChatGPT上では、通常の各プランの利用枠に利用料金が含まれており、プランごとに内部的に定められた一定の使用回数を超えると制限が掛かる仕様となっています。それぞれのプランで何回利用できるかは明示されていませんので、使っていて足りなくなれば上のプランの契約を検討する形になります。
・ChatGPT上で使ったほうが高性能…かも?
実践では、Freepik上でGPT image1.5にやらせようとしてもまったくできなかったタスクが、ChatGPT上で指示すると普通にできてしまう現象を確認しています。Freepikでは指示がそのままGPT image1.5に伝わるのに対して、ChatGPT上では入力したプロンプトを世界知を持つGPT5.2がいったん内部で仲立ちして、生成内容をに伝えてくれるようです。

▲ChatGPT上では俯瞰にできたが、Freepikで同じ依頼をしてもできなかった
これはNanoBananaProとGemini Pro 3との関係に近いように見えますが、プロバナナの場合はGemini上で指示してもFreepik上で指示しても似たような結果になりますので、これは明確な違いと言えそう。このあたりも検証で詳しく見ていきます。

Seedreamは「4.5」にバージョンアップ
無印NanoBananaより後に登場し、「一貫性保持力では勝っている」との見方があったSeedreamも4から4.5にバージョンアップしています。4.5が公開されたのは2025年12月3日と、プロバナナ登場の2週間後だったためかあまり話題になりませんでしたが、こちらも前バージョンよりプロンプト追従性やレンダリング機能、一貫性などが向上しています。

BytePlusのプラットフォーム「ModelArk」上でも生成できますが、一般的には「Freepik」「Sousaku.AI」などさまざまなモデルを使える生成AIプラットフォーム上で生成されるケースが多いと思われます。
生成精度などの実力はこのあと試していくわけですが、個人的にプロバナナと比べたときにSeedream4.5の強みと感じるのは、4Kサイズでの複数枚一発出力ができること。FreepikのPremium+プランでは、月1000枚まで高額モデルのフルスピード生成がクレジット消費なしでできるのですが、このモードを使って4枚同時生成のキューを連発で入れられるので、ガチャの取り回しが非常によいです。また、「4」でもそうだったように、参照させたキャラの顔立ちを比較的よく守れる印象があります。

▲1回のキューで4枚同時生成。右上は「正面背後・左右」の指示が守れた
さて、モデルそれぞれの紹介はこのくらいにして、さっそく比較実験をやっていきましょう。実験にはいつも通りPremium+プランを契約している「Freepik」を使い、プロバナナで行った実験を軸に、それぞれの得意分野を探っていきます。
(※プラットフォームが違うと、同じモデルでも大きく違う結果が出る可能性があるので、その点はご留意ください)

検証1.漫画生成
まずは、プロバナナが圧倒的実力を示している、非常に創造的な画像生成指示を試してみます。つまり、「1p漫画の生成が脚本通りできるかどうか」です。コマ割りができるか、文字レンダリングが可能か、参照させたキャラの容姿を再現できるか、文脈を深く理解できるか…といったことが一発で分かるので、最初に行うのに良いベンチマークと思います。
プロンプトはおなじみのこちら。
指示:この2人の漫画を生成してください。3コマが3段になっています。@img1 が綾香、@img2 があんなと言います。
1コマ目:街でばったり出会った二人。驚いた様子でお互いを振り返り、「あれっ先輩?」「綾香じゃん。久しぶり」
2コマ目:綾香の上半身と笑顔「中学以来ですねっ!」「先輩、変わりませんね~!」胸が大きいことを強調。横書きで胸のあたりに「ばい~ん」
3コマ目:複雑な表情のあんなの顔アップ。視線は下。「あんたはだいぶ変わったわね…」横に中学時代の二人の卒業写真。綾香とあんなが映っているが、二人とも胸が小さい。写真の綾香の胸のあたりに目立つ赤い矢印マークをつける。
先に王者プロバナナの生成結果を貼っておくと、このような感じ。割と説明不足なプロンプトなので、文字生成や振り向く方向などにミスはありますが、かなりの理解力を見せています。

①GPT Image1.5
まず、新顔のGPT Image1.5から。FreepikではSeedream4.5と違い、同時に1枚のみの生成設定となっています。また、画像サイズの指定も下図の3種からしか選べません。縦型の漫画にしたいので、「2:3」のポートレートを選択します。

読み込ませた画像はこちらの2枚。Freepikでは「@img1」「@img2」と指示することで、取り違えを防ぐことができます。

GPT Image1.5には通常モデルと「High」があるので、まず通常モデルで生成してみたのですが、こちらの見慣れない警告文が表示され、生成を断られました。「胸が大きいことを強調」とか「中学時代の二人」といったワードに過敏に反応したようです。2度生成開始を指示しましたが、同じ結果になり、BANされてはかなわないのであきらめることに。

一方、Highモデルでは、無事生成が開始しました。こちらが生成結果。

GPT Image1.5での日本語レンダリングはできたりできなかったりですが、ここでは勝手に英語になってしまいました。NanoBananaの異様な安定度を見てしまうと、まあこの程度だよなあという印象ですね。顔立ちの一貫性も、「いかにもなChatGPT顔」の印象がまだ抜けておらず、コマごとの指示も全然読み取れていませんでした。





