NovelAIの最新画像生成モデル「NAI DiffusionV3」が公開されたことを記念して、「完全にプロンプト忘れた」という皆様向けに、画像生成AI用プロンプト辞典を一時的に全公開します。StableDiffusionやNiji journey、そしてDALL-E3のテキスト指示の容易さ完全にNAIプロンプトを忘れた皆さま、もう一度基本からタグに向き合いましょう…

この辞典はStableDiffusion1.5系モデルを利用し、プロンプト「1girl」と「1girl+該当項目」の生成結果を比べ、どう変化するかの印象を調べたものです。効果が弱いものの、変化が感じられる場合は、「1girl+(該当項目:1.4)」も試しています。Step25、Scale7、画像サイズは横768✕縦512、サンプラーはDPM++2M Karassで固定。hires.fixは不使用で、ネガティブプロンプトは(worst quality:1.4), (low quality:1.4),bad_prompt_version2の3つのみ使用しています。

SDでは狙った効果が期待できない、もしくは画面崩壊を誘発しそうなプロンプトには文頭に「✕」を付けてありますが、SDの特定モデルで検証したものですので、モデルによって効きは大きく異なることに注意してください。もちろん特定プロンプトとの組み合わせによって活かせるものもあるので、一概に効果すべてを否定するものではありません。

1.クォリティー

1.クォリティー:図版1

               1girl,high resolution

【1-1】品質アップ

masterpiece 傑作(画質向上用):多少クォリティアップの実感あり。それぞれの学習モデルが学んだ「マスターピース顔」にはなるが、NAIほどのハンコ感はない。

best quality 最高品質(画質向上用):構図はできるだけそのままで、背景や細部を描き込んでくれる。背景がきちんと描き込まれて作品感が強まる印象。best quality、high resolution、unity 8k wallpaperの3つは、ほぼ同じ構図のままアップデートする効果があるようだ。

ultra-detailed 超詳細(画質向上用)構図指定しないと部位のどアップになりがち。hires.fixを効かせたほどではないが、比較的パキッとする印象。

high resolution 高解像度イラスト(画質向上用):構図はできるだけそのままで、背景や細部を描き込んでくれる。なぜか精細度より色合いのバリエーションが増え、補色を使ったよりビビッドな絵作りになる印象。

extremely detailed CG 超高精細なCG(画質向上用):効く。背景描写が詳しくなり、特に瞳の描写が煌めく印象。high resolusionなどと異なり、構図への影響が大きい。なぜか銀髪ちゃんが出やすい。

unity 8k wallpaper 8kサイズの壁紙(画質向上用):構図はできるだけそのままで、背景や細部を描き込んでくれる。high resolusionよりも良い結果になることがあった。ただ、wallに反応しているのか、実験したseed値ではキャラのみで背景描写がなくなることもあった(モノクログラデーションになる)。四肢が完全破綻した画像もあった。メインプロンプトとの組み合わせによるのかもしれない。

official art オフィシャルアート(画質向上用):効く。ソシャゲ風、ゲーム画面風、キャラ設定画風など、いかにも製品イラストらしい図柄になる。画面端に謎のタイトルロゴと権利関係注釈までついてくるが、「text」もしくはwatermark,signature,username,artist nameなどをネガティブに入れれば排除できる。

【1-1】品質アップ:図版1

1girl,official art

production art プロダクションアート(画質向上用):効く。洋ゲーのプロダクトアート風の退廃したアーバン遠景+キャラ画像が出る。キャラ画像は小さいため破綻していることが多い。

novel illustration ライトノベルの挿絵(画質向上用):微妙な効き。ややロリっぽい描写や塗りがそれらしくなくもない…レベル。novelに反応して書籍が出ることあり。

by famous artist 有名作家の作品(画質向上用):効くが、有名絵師ランダム生成感。北斎っぽい海が出たり、額縁におさまった女の子の絵が出たり、ミュシャ風になったり。ガチャには良いかも。

detailed background 背景の描き込み度が上がる。1.3程度効かせてもよいと思う。

caustics コースティクス。光がたゆたう描写が加えられる。多くは水面が出るが、室内に光が差し込む描写になることも。

textile shading おすすめできない。服の布地(テキスタイル)が出たり、モノクロになったり。服の質感アップなら「clothes reflecting light」が良い。

elaborately designed clothes 緻密にデザインされた衣装。書き込み量が上がる。強調すると良い。

super detailed skin 肌質向上:7th~ではなぜかアバターみたいな青肌人間になってしまいがちだった。detailedはclose up扱いになりがちのようだ。

detailed:NAIと同じく、服や髪や目やいろいろに「detailed~」をくっつけると緻密に描いてくれるという認識でよい。「1girl,blue eyes」と「1girl,(detailed:1.4) blue eyes」では明らかに後者の方が描き込みが緻密になる。なお、その部位をアップにする効果もあるようだ。

→【類語】beautiful detailed eyes より瞳の描き込み・色使いが増える。

cinematic lighting ライティング向上:効く。主に逆光や光の差し込みを使った画面づくりになる。

dynamic lighting ライティング向上:効く。逆光や光の差し込みが起こるのはcinematic lightingと同じだが、こちらは瞳や服の一部が発光(glow)する効果が付与されることが多かった。

【1-1】品質アップ:図版2

                dynamic lighting

【1-2】作画ミス防止

実験に使った2つの学習モデルはいずれもプロンプト過多を推奨しておらず、NAIのように「bad anatomy,missing fingers…」などと書き連ねていく方法はNG。作画ミスを防止するためには、一つの単語に多様な悪質要素を内包させる「Textual Inversion」と呼ばれる手法が有望とされています。

例えば、こちらの「bad_prompt」。file and versionsタブの中にある「bad_prompt_version2.pt」ファイルを「stable-diffusion-webui\embeddings」フォルダーに放り込んだ状態で、ネガティブプロンプトに「bad_prompt_version2」と入れることで四肢や指の崩壊を一定度防ぐ効果が期待できます。

下記はこうした他に使えそうなプロンプトを調査しました。

perfect anatomy 完全な人体解剖学:保健室に貼ってある人体解剖図のようなものが出てきてしまった。手足の破綻を防ぐ効果がある感じはしない。

perfect hands:完全な手。bad promptの功績かもしれないが、そこそこ効く…?実際うまく出てしまった。ただ、いずれにせよ成功率は低い。

text:「official art」などを入れると出てきがちなAI文字(読めない)を消すために有効。NAIではよく使われたwatermark、signature、username、artist nameも学習元にあったサインや透かしが入ってしまうのを排除するためのものだが、textだけでもだいたい排除できる。前述の通りネガティブプロンプトを増やすのは得策でないので、文字が出そうなときは賢木はtextだけ入れることが多い。前述の「official art」でもtextのみで文字を排除できた。

✕futa/futanari:「penis」を指定したときに、女性がふたなりになってしまう事故を起こりにくくする…と言われているが、目立った効果は感じられない。むしろ、プロンプト上でgirlとpenisの距離を離したり、「1boy have large penis」「hetero,intercourse with a man」などと文章化したほうが回避しやすい。

→【参考】intercourse with a man

blurry:背景などのぼかし効果を除去するのに有用。画面全体をぱきっと塗りたいときに。

blush:勝手に入りがちな頬染め効果を防止するときに有用。nsfw要素の強いモデルほど、女の子の頬がデフォルトで紅潮しがち。必要なときは後から加工でやったほうが良い。

young,loli,teen:女の子がロリっぽくなってしまうのを防ぐ目的のものだが、youngは効かない。「loli」はレザー系の服装がやや増える程度で顔立ちに変化なし。

child:上記に比べ少し効く。ただ、顔立ちが少女に寄ってしまうのは実験で「1girl」を使っているせいであり、ここを「1woman」にすると始めから成人女性らしい顔立ちになる。

【1-2】作画ミス防止:図版1

                  1woman

nsfw 健全絵が欲しいときにネガティブに入れる。学習モデルによっては、NAIと違ってnsfw指定をしていなくてもちちしり太もも(©横島忠夫)があらわになってしまう。

○○ hair 髪型はキャラの見た目を決定する重要事項なので、長さや形が変わるとどうしても別人に見えてしまう。ミディアムヘアにしたいのに長い髪が出てしまうときは、NAIと同様long hairを「除外」に入れることで解決することが多い。

◇2.構図

【2-1】1人

solo / solo focus キャラが単独で映っている

1girl 女の子が1人いると強調する。もちろん効きはするのだが、最近はAIが間違えやすい数字をプロンプトに使うことを見直す動きも出ており、人数なら「solo」フォーカスが当たる人数なら「solo focus」を使う方がスマートという風潮がある。前述の通り、girlには「少女らしい顔立ち」を強調する効果がある。

1woman 顔立ちがロリっぽくなるのを防ぐためには、girlではなくwomanを使うこともできる。ただ、同Seed値でも構図への影響があった。

1lady こちらもwomanともまた違った大人っぽい顔立ちになる。顔の長さが異なる。womanに比べ、girlと同じ構図になるケースが多い印象がある。

1female 「雌」の意味が強まるためか、7thでは猫耳っ娘や獣人が出やすい。

1boy 男の子が1人いると強調する。こちらも少年らしいキャラになりがち。

1man 成人男性の場合はこちら。モデルが成人男性一人の学習イラストはバトルものが多いためか、勇壮な絵作りになりがち(下図参照)。seed値によっては絵が崩れる犯人になることもあるかもしれない。その場合guyやmaleに変えてみるとよいかも。

1male manの代替案。ちゃんと認識する。AbyssOrangemix2は女の子が出ることが多く、モデルによるのかもしれない。

1guy manの代替案。ちゃんと認識する。

【2-1】1人:図版1

                ←boy / man→

1male femaleと同様、ケモノ要素が入るのでおすすめしない。femaleは耳が生えるが、maleはなぜか翼が生えること多し。

【2-2】複数

1girl and 1boy 男女1人ずついると強調する。男性はキャンバス外に押しやられることが多いので、2ショットにする場合は男性要素を先に書き、他のワードで強調するのはNAI以外のモデルでも同様。

wife and husband:なかなか出ない男を出現させるため、「wife and husband:1.4」と強調しておき、「1woman is wife,have blonde hair~」「1woman is husband,have black short hair~」と指定する夫婦強制法も、NAIほどではないが効果がある。

【2-2】複数:図版1

         夫婦強制法(wife and husbandのみで生成)

2girls~4girls 女性の人数を指定。boysやmaidsなど他の言葉でもOK。「3maids」としても横長な画面だとメイドさん4人が生成されることもあり、数字による人数はかなり適当に解釈される。

6+girls 「6人以上」と強調する。例によって人数は安定しないし、キャンパスサイズによる。

many girls 沢山の女の子が出てくる。8人くらいになることが多かった。

too many girls かなり沢山の女の子が出てくる。10人以上になる。

multiple girls 人数を指定しない場合はこちらを使う。こちらもboysなど代用可。

crowd of girls 数え切れないほどの群衆感が出る。crowdだけだと男女問わない群衆になるようだ。

【2-2】複数:図版2

               crowd of girls

couple 仲良し風のキャラ二人が生成されるが、同性のこともよくある。イラスト世界の人々は、我々の住む現実よりも性別を超えて愛を育んでいるのである。

yuri 百合…だが、意外と効かない。このプロンプト自体に効果がない可能性も高く、単純にcoupleや2girlsにloveとかhugとかkissとか命じれば良いはず。間違っても間に挟まらないこと。